世界一周ブログ -  2011 12月 06

帰国後

アーカイブ: 12月 6th, 2011

  • 旅は道連れ

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    世界一周初心者のヨメブログです。

    中国ではごはん時にお茶が出てくる。ヨーロッパじゃ水すらも有料だったけど、アジアはいいなー。茶柱立った。

    中国の東興に入り、なんとか市内の長距離バスターミナルまで来たものの、
    バスに乗り合わせたおじさんに案内されるがまま、
    チケットも買わずにワゴン車に乗り込むことになった私たち。

    ムコにどうしようかと言うと、よく分からな過ぎるけどノッてみよう、とのこと。
    ドキドキ、ハラハラが止まらない。
    念のため、荷物がなくなっても糸口をつかめるように
    バックパックを積み込んだバスの車両ナンバーをカメラにおさえてワゴンで移動。
    着いたところはレストラン。
    どうやら、夕食付きとは車内お弁当ではなく、レストランの食事のことらしい。
    おじさんは香港の人でベトナムで10日間過ごして、帰るところらしい。
    昔はコンサルティング会社の社長だったけれど今はリタイアしており、
    息子二人がいて、彼らはニュージーランドで暮らしているらしい。
    うーん、話してみても悪い人ではなさそうだ。
    でも、旅で油断は禁物。
    最初は親切な人ほど危なかったりするのだ。
    よほど親切なのか、本当は危ない人なのか、どちらかだろうとムコと予想。

    先ほど乗ってきたワゴン車がピストンで往復しているらしく、
    ぞくぞくとレストランに人が運ばれてくる。
    どうやらみんな同じ広州行の深夜バスに乗る乗客のようだ。
    いかにも中国という感じのレストランの回転テーブルに料理が運ばれてくる。
    お茶を湯呑におじさんが注いでくれた。
    飲もうとすると、待った、の声。
    湯呑のお茶はいったん箸を伝わせて、取り皿に移し、
    テーブルに置いてあるボールに捨てる。
    洗器という中国の礼儀で、箸やお皿をお茶で洗ってから使うのだそうだ。
    テーブルに出されてる時点できれいな食器ではないのね。。
    お箸袋にも“清潔一級”ってきれいであることがさもすごいことかのように書いてあるし、
    礼儀であるとはいえ、洗うってなんか複雑。
    その後も、ご飯はあそこで自分でよそってくるシステムだとか、
    これは青菜の炒め物だとか、いろいろ親切に教えてくれるおじさん。
    食事をしていると大型バスがレストランの横にやってきた。
    すかさず車両ナンバーを確認するムコ。
    どうやらさっき荷物を積んだバスであっているようだ。
    「同じバスだったかい?」とニコニコおじさん。

    ラッピングされた食器をさらにティーポット内のお茶ですすいで左上のボールにすすいだお茶を捨てる。

    私たちが食べ終わるのを待って、一緒に席を立って、
    バスの扉前に一番に並んだおじさん。
    私たちもおじさんの後に並ぶも、ここは中国。
    順番に並ぶなんていう概念はございません。
    バスの扉が開いてみんなが乗り込みだすと、あれよあれよと横から人が入ってきて
    先頭に並んでいたおじさんの後ろにいたのに気づけばほぼ最後。
    おそるべし、中国。
    異国の地の深夜バスで不安もあるからムコと隣の席に座りたかったけど
    早いもの順で席とられちゃってるかな、とちょっとしょんぼり乗り込むと
    おじさんがバスの後部座席で手招きをしている。
    なんと、一番に乗り込んで私たちの席を並びで確保してくれていたのだ。
    わー、ありがたい。。
    席にチケット代回収にやって来るバススタッフは英語が話せないので、
    チケットをまとめて買ってくれるということでおじさんにふたりぶんのバス代460元(約5600円)を渡す。
    おじさんへの不信感が薄くなりつつ、感謝しつつも、まだ完全に信用しきれない私たち。

    11時間の長旅になるバスが出発して、時計が22:00を回ったころ、
    突然バスが止まり、暗めになっていた社内の電気がいっせいにつき、
    カーキ色の制服を着た人が乗り込んできた。警察だ。
    大声で全員に身分証明書を出すように指示している。
    なんとも、ものものしい雰囲気な上に、全て中国語で理解しきれずおろおろな私たち。
    状況が分からないって本当に恐ろしい。
    困っているとおじさんが英語で状況を説明してくれた。
    私たちはパスポートを出す必要があるらしい。
    警官は乗っていた中国人の身分証明書を確認して回り、
    怖い顔つきのまま私たちのパスポートをを持ってバスを降りて行ってしまった。
    何~??なんで私たちは身分証明書を取り上げられるの~?怖い~!
    しばらくするとバススタッフが厳しい顔でやってきてバスの入口まで来いと言う。
    「なんで呼ばれてるんですか?」とおじさんに聞いてみるも、
    「わからない。とにかく来いって言ってる」とおじさん。
    しょうがないので、貴重品などが入った荷物を全部持って、靴なども全部持って
    バス入口まで向かうムコと私。
    見ると、後ろからおじさんも自分の荷物と靴を全部持ってついてきてくれている。
    バス入口には私たちのパスポートを手にした警察官が。
    英語は話せるか?と警察に聞かれ、名前確認と顔写真の照合をしてパスポートを返してくれた。
    「返してもらえました」とおじさんに伝えるとホッとした顔で「それはよかった」と。
    おじさん、いい人かも。。。
    名前と顔写真だけなら、何も呼び出さなくてもパスポート提示した時点で確認すればいいじゃん、と
    若干納得がいかないながらも、自分の席へ戻る。

    その後、チケットも購入してくれ、半券をくれた。
    印刷された値段を確認すると、ちゃんとひとり230元でおじさんに払った金額通り。
    ぼったくられてなんかいない。
    そして、夜中、別のバスターミナルでお客さんが乗ってきた時、
    スタッフが寝ていたムコを起こして席を移動するように中国語で言ってきた。
    そもそも指定席ではないのだから、移動せよなんていうのが意味不明なのだが、
    寝ぼけ眼で何を言っているのか理解できなかったムコにおじさんが起きて説明をしてくれ、
    中国語でスタッフとしばらく激しく言い合い、結局ムコは席を移動せずに済んだ。
    どうやら夫婦なんだから隣の席であるべきだ、など、いろいろ猛抗議をしてくれたみたいだった。
    おじさん、いい人だ…!!!
    数時間一緒にいていろいろ親切にしてもらいながらも、
    どこかで疑いの念を持っていたことを本当に申し訳なく思う。

    明け方、バスが広州バスターミナルに着いた。
    車内アナウンスも何もなかったけれど、おじさんが「着いたよ」とムコを起こしてくれた。
    終点駅ではなかったから、教えてくれて本当に助かった。
    まだあたりは暗いので、おじさんは明るくなるまで近くのマクドナルドで
    顔を洗ったり朝食を食べたりして時間を過ごすという。
    バスターミナルは薄暗かったので、おじさんについていくことに。
    朝マックのマフィンセット10元(約120円)をおごらせてもらって、
    おじさんと話をしながら明るくなるのを待つ。
    途中、コーヒーのお替りを持ってきてくれたり、もう、本当に親切すぎる。
    別れ際、メモ用紙に自分の名前と携帯電話番号、家の電話番号を書いたものをくれて、
    何か中国で困ったことがあったら電話するように、と。
    もう、もう、もう、本当にありがとう、おじさん。
    心があったかくなった中国初日の朝。

  • 中国入り そして 帰国します

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    世界一周初心者のヨメブログです。

    300日世界一周の旅も300日ちょっと過ぎちゃいまして、帰国日が決まりました!

    先日、ベトナムのハロン湾のホテルにて
    今回の旅で世界一周航空券を発券してもらっているJALに電話をし、
    行先変更の可否や日程変更の可否をいろいろ聞いて、日本への帰国日が決定しました。
    12月9日朝にタイのバンコクから東京へ戻ります!
    世界一周航空券のラストフライトは使い切らずに捨てちゃおうかと思ってもいたのですが、
    第一希望帰路だった台湾から沖縄へのフェリーが廃止になっていることもあり、
    空路で東京へ戻ることにしました。
    12月は住むところもないので(^^ゞ
    実家にお世話になりながらあれこれ整理をして過ごすことになりそうです。
    残りあと数日!!
    世界一周を謳歌しなければ(^^)v

    ***

    そして、ただいま中国です。

    中国の入国カードを記入。久々の漢字表記だ。姓の欄のあとに名前の欄。誕生日も年、月、日、の順番。日本が近いねぇ。

    無事に中国の東興という町に入国。
    旅中に各国で出会った中国人はみんな英語がペラペラだったので
    中国って英語が進んでるんだ、と思っていたら、全然違った!
    ひとたび、入国管理所を出たら、そこは漢字だらけの中国語の世界。
    英語、「バス」も「マネー」も「バンク」も「ワン」も「ツー」も全く通じませーん。
    まぢですか?!

    あわてて大学で勉強した中国語を遠い記憶から呼び起こすも
    「日本人」と「ありがとう」しか通じなかった。。
    中国語って発音が本当に難しい。
    語尾を上げるとか、平坦に発音するとか、韻の真ん中を低く発音するとかで
    全然意味が違っちゃう。
    「おいしい」も「バス」も発音してみるも通じなかった。ガーン。。。
    4年間習ったんだけどな。。。

    しかもあてにしていたATMが全く見当たらない。
    両替所もどこにもない。
    国境って普通、ATMとか両替所とかが乱立してるものじゃないの??
    市内に出るためにはバスに乗らなきゃならない。
    でも中国のお金、元がない。
    ためしにバスの運転手さんにベトナムの通貨じゃ払えない?ってジェスチャーで聞いたらダメだって。
    バス代、1元(約12円)を手に入れるため、荷物を抱えて30分ほど街中を歩きまわる。
    結局、ATMもなくて、路上で布に刺繍をしてたどう見ても正式ではない両替商のおばちゃんに
    ベトナムドンを中国元に両替してもらい、バスに乗車。
    中国、こりゃ、一筋縄ではいかなそうな国だ。

    街中のコーヒー屋の看板。あれ?何かのデザインに似てるような??

    中国語は話せないけれど、中国漢字は日本の漢字と同じだったり似ているものも多くて
    町中の看板もほとんど何屋か理解できておもしろい。
    「汽車」でバス、「火車」で電車、「賓館」でホテル。
    紙に「東興汽車站」とバスターミナルに行きたい旨を書いて
    運転手に見せてバスターミナルで降ろしてもらう。
    一緒のバスからスーツケースを持って降りたおじちゃんが
    「どこに行くの?」と英語で話しかけてきた。
    「広州」と答えるも、やはり発音が悪いらしく通じず。
    紙に書いて見せると、俺も広州に行くよ、とのこと。

    市内移動バス代程度のお金しか持っていなかったので
    ここで再びATMを探してお金をゲットしなければ長距離バスに乗れない私たちは
    銀行を探しに行くので、とおじさんとすぐに別れた。
    が、バスターミナル近くの銀行でお金をおろして
    外に出たところ、さっきのおじちゃんがこっちに歩いてきてる。
    「お金は手に入ったかい?僕は広州行のバスチケットを買ったよ。
    ディスカウント値段で買えたから、君たちの分も買ってあげるよ、こっちだよ」とのこと。
    さっきちょこっと話しただけの、誰かも知らないこのおじさんに着いて行っていいものか、と
    思いつつもとりあえずチケット売り場まで一緒に行くと
    チケット売りのおばちゃんに何やら中国語で話し、すぐに商談が成立。
    「君たちの分もチケット大丈夫だそうだ。バスは45分後に出発。
    夕食付きのバスだ。さあ、バスに向かおう」とのこと。
    え?え?展開早すぎ。
    いいのかしら?大丈夫なのかしら?
    口約束しかしてないけどチケットはどこで買えばいいのかしら?
    数々の疑問が頭を駆け巡るも、あれよあれよとバス乗り場へ。
    バスにバックパックを積み込み、荷物引換券をもらうと
    隣に停まってたワゴン車に乗るように、とのこと。
    おじさんも一緒にワゴンに乗り込む。
    バスじゃなくてワゴンに乗り込むの??
    お金はいつ払うの??私たちの荷物はバスに積んだまま??
    まだまだ押し寄せる疑問の数々。

    果たして、これに着いて行っていいのか??
    疑問だらけの中国旅がはじまった。

  • アンディという名の天使(ただし、おじさん)

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    広州行きの寝台バス。横になれるってラクだなー。11時間だけど楽勝だい!

    世界一周ブログ@広州(中国)です。

    ベトナムの街【モンカイ】から、中国の【東興】へと国境を越え、
    そのまま【広州】に行くべく長距離バスターミナルを目指した…
    というところまで、前回のブログでお伝えしました。

    さて、長距離バスターミナル行きのローカル・バスを降りると、
    同じくここで降りた旅行者風のおっちゃんが、
    「バスターミナルはこっちだよ」と英語で教えてくれました。

    ここに至るまでの間、英語を話せる中国人は一人もいなかったので
    ついついうれしくなって「広州に行く」、「べトナムから来た」などと
    聞かれてもいないのにペラペラと話してしまいました。
    すると、「僕も広州に行くんだ。なら着いておいでよ」 とおじちゃん。
    僕の【警戒センサー】がピコピコと鳴りました。

    いつもならここで着いていくかどうか大いに悩むのですが、
    今回は本当に現金が足りなかったため、僕らは「まずは銀行に!」 と
    上手いこと!? 彼と別れることになりました。

    銀行を出て、まずは腹ごしらえでもしようかとレストランを探していると、
    さっきのおっちゃんが僕らを探しているではありませんか!

    「あー、いた。探したよ。こっち、こっち」

    この時点で、「もう、なるようになれ!」 とまな板の上の鯉状態。
    そしておじちゃんに言われるがまま、
    18時45分発のバスに乗ることを決め、
    バスに大きな荷物を積み込み、
    小さな乗用車に乗せられ、
    街外れの中華レストランに連れて行かれ、
    おいしい中華を腹いっぱい食べ、寝台バスに乗り込み、
    おっちゃんに切符代一人200元(≒2400円。ちなみに定価以下)を払い、
    明け方に広州に着き、一緒にマクドナルドで日の出を待ち、
    安いホテルのあるエリアまで連れてきてもらいました。

     

     

    おっちゃん、ただのええ人やったーーーーーー!!
    しかもむっちゃええ人やったーーーーーーーー!!

    バスの中に公安(警察)が突入してきて、
    僕らのパスポートを没収し、「外に来い」と言われた時、
    おっちゃんは自分も靴とカバンをもって着いてきてくれたし、
    車掌の兄ちゃんに「お前(僕)はこっちのベッドに移れ」と言われた時、
    「この子は奥さんと一緒でしょーが!」と、五郎さんばりにキレてくれたし。

     

     

    彼の名はアンディ。香港人で、元コンサル会社の社長とのこと。
    子どもは男の子二人で、今は二人ともニュージーランド暮らし。
    「何かあったら」と、香港の自宅電話番号、中国用の携帯電話も教えてくれました。

     

     

    あまりのいい人っぷりに、ひさびさに泣けました。
    【警戒センサー】は自分の身を守るのに必要なのだけれど、
    時に素敵な出会いを奪ってしまうもの。でも1年も旅を続けていたから、
    何となくだけれど「解除していいタイミング」が分かってきたのかも。

    アンディとの出会いに感謝しつつ、
    「食は広東にあり」といわれる広州で食い倒れます。

     

     

    はらだいち

  • 【緊急告知】帰国します

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    著者近影。コイツでビュビューンと日本へひとッ飛び!!

    世界一周ブログ@香港(中国)です。

    気がつけば、世界一周に旅立ってから300日が経過しました。
    この間、強盗に襲われたりサソリに刺されたり、入院したり
    さまざまなアクシデントにも見舞われましたが、
    何とか夫婦二人とも無事に旅を続けてこれました。

    今年は本当にいろいろなところに行ったけれど、
    行きたいところはまだまだあるけれど、
    海外旅行保険がそろそろ切れそうなので帰国します。
    世界一周旅行中の夫婦が無保険で旅行を続けていた結果、
    マラリアをこじらせ亡くなってしまったケースもあるようなので
    ちゃんとこのタイミングで帰ることとします。

    さて肝心の帰国日ですが、12月9日(金)でございます。
    そこから1年分のツケを支払ったり、国内旅行をしたりするので、
    12月19日ぐらいから自由に動けそうです。
    師走で忙しいとは思いますが、誰か誘って下さい。

     

    なおブログの方ははちょっとだけタイムラグがあるので、
    もう少し旅を続けることとなります。引き続きおつき合いを…。

    それでは、最終目的地バンコクへ行ってまいります。

     

     

    はらだいち