世界一周ブログ -  yome

帰国後

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  • キンデルダイクの風車群

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    世界一周初心者のヨメブログです。

    野花のむこうに風車。

    オランダの風景といえば、チューリップ、チーズ市場、風車!
    チューリップは4月末ころまでなんだって。そりゃそうよね。
    チーズ市場はゴーダとかエダムで週1回なんだって。日程あわず。
    風車、これは年がら年中回ってる!これを見に行ってきた!

    昔はオランダ中に風車がくるくるしてたらしいんだけど
    今では数が減っていて、19基が残るキンデルダイクという村が
    オランダ最大のまとまった風車の数で世界遺産になっている。
    アムステルダムから電車で1時間でロッテルダムへ。
    アムステルダムと大して変わらない準都会のロッテルダムから
    電車とバス、もしくは水上バスでどちらも2時間ほどでキンデルダイクへ。
    ちょっと行きにくいところにある世界遺産は人が多すぎなくて、いい。
    そして、都会の風景に少々食傷気味の私たちには風車ののどかな空気は
    とてもいい!

    風車のすぐ横を流れる水路では魚釣りをする人もたくさん。こどもたちも何やら連れたご様子。

    水路沿いにずらっと並ぶ風車は隅から隅まで歩いても1時間くらい。
    でも、素敵な風景にシャッターを押しまくっていると、なかなか進まない(笑)
    すぐ横には牛が放牧されていたり、馬が闊歩していたり、ゆったりと時間が流れる。
    パンフレットの写真が素敵だったので、その場所で写真撮りたいと思って
    どの場所なのか検証してたんだけど、どうにもぴったり同じ場所は見つからない。
    それっぽいところはあるけど、風車の向きが違うし。。。
    それもそのはず、風車ってそれ自体に人が住んでいて、風向きによって羽の向きを
    変えられるんだね!
    だからその日の風向きによって風車の向きが変わっちゃうから同じ風景はなかなかない。
    なんか、小さいころには知ってた知識なんだけど、
    今になると「そういえば、聞いたことあったな」ってうっすら思い出した。

    観光地はおもしろいもので、その国のガイドブックに載ってるか否かがはっきり左右するみたいで
    この風車群にはまったく中国人がいなかった。
    その代わり、日本人はわりと多かった。「オランダ満喫6日間」なんていう観光バスも来てたしね。
    イタリアもカプリ島は日本人と中国人で溢れかえってたけど
    同じくらいきれいな少し離れたリパリ島は欧米人だらけだったもの。
    だからガイドブックだけ見てても、見逃してる絶景はまだまだあるんだろうな。

    やってくる闇と昼間のさかい。

    お金はないけど時間はあるバックパッカー旅なので、
    地元のB&B(民家の一部を宿泊できるようにしているアットホームな宿)に泊まって、
    夕景の風車もたっぷり堪能。
    ヨーロッパは日没が遅いから、宿泊でもしないとなかなか夕景は見られないのだ。
    8月のオランダで日没は21:00すぎ。朝は7:00はまだかなり薄暗い。
    思うんだけど、もう2時間、時刻を前倒したらいいと思う(笑)
    陽気な宿のおじちゃんにひもじいバックパッカーと思われたのか
    即席ヌードルを2つずつと手作りの瓶詰マスタードをいただいて、気持ちよく1泊。
    翌日は天気がいまいちだったけど、レンタル自転車で風車付近を2時間あてもなく快走。
    水路にはさまれた細いじゃり道をぐいぐい進んでいたら、行き止まり!
    仕方なくUターンするも、途中で大雨!木陰で雨宿り。
    通りすがりのおじさんに「この水路は深さ2メートルあるから気を付けるんだよー。ははは(笑)」
    と言われ、驚愕。
    うそーん、道幅50センチしかないですけど。
    そのあとはじゃり道を本気でがっしりハンドル握りながら無事公道へ。
    目的地もなくただただ田舎道を走るサイクリングはさいっこうに気持ちいい。

    風車を見るなら村で1泊するのが絶対オススメ。

    行き止まりでUターンするの図。でも風景が気持ちいいからそれも楽しい。

    キンデルダイクにあった看板。ブルドックがひねてておもしろい。

  • 回転式本棚を見た

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    世界一周初心者のヨメブログです。

    中学生の時「アンネの日記」という本を読んだ。
    14歳の少女が書いたその日記は戦争の悲惨さを伝える作品でもあり
    私が得意としていた読書感想文のお題としては
    先生の点数を稼ぐのにピッタリのお題だと思ったのだ。

    宿の窓辺にてアムステルダムで購入したアンネの日記を再読中。あ、お隣はオランダビールですが?

    アンネは第二次世界大戦のなかを生きたユダヤ人の女の子で、
    ヒトラー率いるナチスによる反ユダヤ政策により、
    約2年間に及ぶ潜伏生活を余儀なくされた。
    ドイツ軍がオランダを占領し、
    ユダヤ人はユダヤ人だというだけで財産をすべて奪われ、
    そのまま強制労働所へ連行されていく世界。
    身を隠さなければ、アウシュヴィッツ大量虐殺用処理収容所で
    毒ガスにより命を奪われるかもしれない。

    オランダに移住してきていたアンネが実際に潜伏生活を
    していた建物が今もアムステルダムに残されている。
    本棚にカムフラージュされた隠れ家への入り口となる扉もそのまま残されていた。
    壁にひかれた子供たちの成長を記す背比べの線も、
    アンネが自室に飾っていたポスターも、トイレも、洗面台も、
    重い空気をまとったままそのままの形で残っている。
    そうなのだ、まだこの悲劇が起きてからたった70年ほどしか経っていないのだ。
    遠い昔の悲しいお話ではなくて、つい最近の出来事なのだ。

    アンネの寝室を見ながら、小学校のことを思い出した。
    担任の先生が女性だったから、あれはたぶん2年生だったと思う。
    ごくごく普通の登校日なのに
    父親が「今日は学校を休んで、みんなで銀座に行く」という。
    教育者である父親がそんなことを言い出すなんて、信じられなくて
    今でもはっきり覚えている。
    連絡帳に休む旨を書いてもらい、
    登校班のお友達に学校に持って行ってもらった。
    銀座では第二次世界大戦の展示をやっていた。
    父親が毎日読んでいる朝日新聞にその展示の記事がのっており、
    それが、今日までだったんだそう。
    展示会場には死体がごろごろしているような写真がたくさん飾られていた。
    まだ7歳くらいだった私は3つのことを鮮明に覚えている。
    捕らわれた人が自分で穴を掘らされ、その前に立たされ、銃で撃たれて死んで
    自らが堀った穴に落ちて埋められたこと。
    さんざん労働させられたあげくにシャワーを浴びさせてあげると集められて
    喜んでみんなで部屋に入ると天井についているシャワーヘッドから毒ガスが噴出して死を迎えたこと。
    人間の皮膚のあいだにある油分で作って使用されていたうすオレンジ色の
    固形石鹸がガラスケースにあったこと。
    どうしても子供たちに見せておきたいという父親の思いがずっしりと胸に届いた。

    小学校時代は授業で「火垂るの墓」を見たり、「はだしのゲン」を読んだり、
    国語の教科書に「ちいちゃんの影おくり」とか戦争の話がのっていたり、
    修学旅行では小学校でも高校でも広島に行ったりと
    戦争の悲惨さを嫌というほど刷り込まれた気がする。
    もう十分悲惨さはわかったから、もういいよ!そう思っていたことも事実。

    でもこうして大人になって、もっと知っておきたいと自ら思う時が来て
    足を運んだアンネの家の衝撃はじわじわと私の中に広がっている。

    *旅メモ*
    アンネの家はアムステルダム中央駅からトラムですぐ。
    歩いても15分ほど。
    入場料8.5ユーロ。
    昼過ぎに行ったところ1時間くらい列に並んで入場できた。
    展示見学もたっぷりあるので1時間ほど必要。

  • 大麻もあるけどハイネケン!!

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    川の流れにあわせてゆったりと時間の流れるアムステルダム

    パリからバスで8時間半、オランダのアムステルダムに到着。
    アムステルダムは卒業旅行のトランジットのため20時間くらい滞在したことがあるのだけれど
    到着したのが夜だったこともあり、町はクラブミュージックと熱気で溢れている刺激的なイメージだった。
    歌舞伎町と北新地と中州とすすきのとが一緒になったみたいな。
    道を歩けば飾り窓から下着姿のお姉さんが手を振り、
    大きな通りにも新宿の奥地か秋葉原でしか見られないようなショップが立ち並び、
    コーヒーショップではメニューに大麻がある。
    同性愛も公に認められていて、私たちの到着した少し前まで大規模なゲイパレードも行われていた。
    大麻、同性愛結婚、売春が合法の国、オランダ。

    でもそれはオランダの見せる刺激的で報道されやすい一部の顔でしかなかった。
    国土の40%が海抜1m以下というこの国は至る所に水路が張りめぐらされ、小舟が行きかう。
    公園も多く、道端には緑が溢れている。
    夜遅くに歓楽街を出歩いたりしない限り、治安も悪いとは感じなかった。
    「ダメだダメだと規制するんじゃなくて、麻薬も売春も公のもとで国が管理していく」という考え方だそうで
    限度や規則が守られる上で成り立っている自由なんだな。

    あいにく結婚しちゃってるので同性愛でもないし、
    きれいなお姉さん見ても観光以上にはならないし、
    そもそもタバコも吸ったことないから大麻を肺まで吸い込むことできないし、
    刺激的な側面のオランダは私には楽しめそうもない。

    この中で麦が熱せられ、水と混ぜられ、ホップが入れられ、発酵する。お世話になっております!

    ので、オランダ原産のビール「ハイネケン」の博物館へ!
    ビールならお得意分野。
    お世話になっております、ハイネケン様。
    工場見学のようにビールのできる工程なんかを学べるんだけど
    小学校に行った日産工場見学なんかよりも大人の見学内容。
    実際に作る途中の液体を飲ませてくれたり、
    遊園地さながらのアトラクションで工程を学んだり、
    生ビールの注ぎ方を習ったり。
    最後にはハイネケンも3杯まで飲めちゃう!
    アルコールの力も借りて、午前中からハイテンションで見学終了。

    このあとは第二次世界大戦を背景に持つ「アンネの家」へ向かいます。

    スタッフのお兄さんのグラス重ねっぷりを撮りたくて「写真とらせてください」っていったら、ツーショット写真の依頼だと思わせてしまい、この写真。でも、イケメンだったから儲けもの。

  • 生徒、個人、家族

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    パリのシンボル、エッフェッル塔。天気がちょっと残念。凱旋門とエッフェル塔を一緒に作っちゃえばよくない?っていう発想でできた大阪の通天閣はすごいとこの景色を見ながら思った。

    モンサンミッシェルからパリへ電車で移動。
    ムコもブログに書いているけれど
    パリで高校2年生の担任だった先生と会った。

    サッカー部顧問としての先生は厳しいとの話も聞いたこともあるけど
    私にとっての先生は型にとらわれないざっくばらんな先生だった。
    私の恋愛話なんかも好きで、しょっちゅうムコの情報を私に密告してくれていた。
    「いま大智は廊下でほかの女の子と話してるぞ」とか
    「1年生の女子たちと親しげだったぞ」とか(笑)
    たしかあれは高校2年の秋。放課後の掃除の時間。
    どこからか私たちがつきあっているという情報を得た先生は私に「本当か?」と尋ねてたので
    そうだと答えると、「大智にも確かめてくる!」と
    そのまま掃除中の教室を大股でずしずしと出ていった。
    数分後「本当だった」と嬉しそうに戻ってきた。

    ムコからその時の様子を聞いたところによると
    突然掃除中の教室のドアが開かれ、生徒がいっせいに入口を見ると
    先生が立っていて体育教師らしい大きい声で
    「おまえは牧と付き合ってるのか?」と聞いてきたらしい(笑)
    否定するわけにもいかず、ほうきを手にしたまま「はい」と答えたそう。

    それ以来、先生は何かと私の味方でいてくれたように思う。
    恋愛も、人生も。

    初海外の先生とそのご家族とご飯をご一緒させていただいた。
    海外で過ごす家族の貴重な時間を共有させていただけたこと、
    こうして大人になってからも連絡を取らせていただいていて
    “先生”という枠を超えて“個人”としておつきあいさせていただいていること、
    そして、“個人”よりもちょっぴりコアな
    “家族同士”でもおつきあいさせていただけたこと。
    私は幸せ者だなぁ。
    先生、ありがとうございました!

    日本を出て半年。このバックパックしょって元気に旅してます!

  • モンサンミッシェルを歩く

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    シュトゥットガルトで妹とはお別れ。
    彼女はこのあとひとりでチェコのプラハでお買い物天国して帰国するんだそう。

    ということで、再びふたり旅に戻りました。
    なんかちょっと新鮮(笑)
    物価の高いヨーロッパを駆け抜けろ!ということで、
    どんどん行きます、次はフランス!!

    13世紀からここに佇んでるモンサンミッシェル。修道院です

    フランスは日本の新幹線よりも早いTGVという
    時速300kmを超える高速列車が走っているので移動も早い早い。

    ドイツからパリをぐーんと通り越して、フランスの北西のレンヌという町まで高速移動。
    このレンヌになぜ来たかというと、海に浮かぶ修道院、モンサンミッシェルを見るため。
    10年前にフランスに来た際も見たかったんだけど、
    パリからちょっと遠いところに位置するため行けなかったんだよね。
    レンヌからバスに1時間ちょっと乗って行くこともできるんだけど
    ネットで調べてみるとどうやら最寄駅のポントルソンが田舎の雰囲気でのんびりできるらしい。
    ならばこのポントルソンでボケーッと過ごそうじゃないか。

    ポントルソンからローカルバスに揺られてモンサンミッシェルへ。
    車窓から見える風景は、川がたゆたゆと流れ、
    川辺に野あざみや野菊やマーガレットが咲き乱れ
    風車がひとつポツンと草原に立ち、
    晴れ渡った空の下、サイクリングの人々が走り抜けていく。
    その先に浮かび上がってくるモンサンミッシェル。

    きっとこのお城(修道院)の正しい見方は、
    お城へと続く自然の中をサイクリングや道草しながら歩いて
    遠くにぼんやり、そして徐々にくっきりと浮かんでくる
    その姿を楽しむことなんじゃないかな。

    バスの車窓から見た風車があまりにきれいだったので、翌日徒歩で往復3時間かけて風車を見に散歩へ。そんな時間もたのしい風景たち。

    昔は海の中に立っていて、干潮時のみモンサンミッシェルへの道が現れるという
    なんとも幻想的な立地だったそうだけれど、
    今はバスもふもとまで行けるようにいつでも海に埋もれない道が
    つながってる。
    満潮時にはちょっとだけ、見ようによっては、海に浮かんでるように見える、かな。

    8月のモンサンミッシェルは絶賛混雑期でもう、人、人、人!
    城内に入るための狭い通路やお城のすぐ下にある土産物街は竹下通り状態。
    初詣みたいに少し進んでは止まり、、、。
    内部はすでにお城をいくつか見ちゃってる私にとっては、感動!とはいかなかったけど、
    外部から見るモンサンミッシェルははやっぱり素敵。
    まわりに何にもなくてぽっかり、でも悠然と立つこの修道院はやっぱり美しい。

    帰り道は、バスから見た風景の中を2時間てくてく歩いたのでした。

    徒歩の帰り道。川沿いの花々とモンサンミッシェル。

    *旅メモ*
    フランスをはじめ、スイス、オーストリアは電車代が
    高めなので、ケースによるがユーレイルパスや各国発行のパスが役に立つ。
    バックパッカー旅であればスペインやベルギー、オランダは長距離バスが網羅しているし
    イギリス、チェコは鉄道料金が安かったりする。
    またローコストキャリア(飛行機)も10ユーロくらいから都市間を結んでいるので
    使用の価値あり。

    ポントルソンからモンサンミッシェルへはバスで10分。
    (と言われているが、8月の午前11:00前後は道路がモンサンミッシェルへ行く車で
    激混みで1時間ちょっとかかった)
    ポントルソンからのバスは1日4本程度とネットに書かれているが、
    夏期は30分おきに1本と頻繁に運行していた。

    散歩中の1枚。空が青いから、うん、いい!!